■ファストレビュー
広島は河田チリヂを起用した3ビッグで試合にイン。キングスはいつものクーリーとダーラムの2ビッグに岸本、今村、小野寺の5人。3ビッグとのミスマッチを突かれてエバンスにやられるが早めに3ビッグにして修正。2Qで強度を上げたキングスが逆転し後半へ。後半もキングスの攻撃が効率よく決まり11点差のリードを奪うが広島がタイムアウト明けにエバンスと中村を中心に反撃。内角、外角ともにボールが動いてリズムよく3ポイントも入る。状況を打開したいキングスはプレーの強度を増していくが、ギリギリの所でファウル判定を取られリズムをつかめず敗戦。
琉球62ー73広島
1勝1敗で決着は運命のGAME3へ
ほぼ完ぺきな広島バスケ
これに尽きると思う。
広島はほぼ完ぺきなプランで試合を進めることができた。
中村拓人がいい働きをして、ノコノコ山崎が4/5(80%)で3ポイントを決め、エバンスが攻守に活躍、河田チリヂがインサイドで存在感を発揮、上澤が短いプレータイムで100%でショットを決めて、マーフィーがオフェンスリバウンドと3ポイントで活躍。
メイヨとブラックシアーの得点がそこまで伸びなくても、全員が素晴らしい働きをして大きな成果をGET。
いや~キツイ。
キングスからすると1Qにビハインド、そして落ち着きを取り戻して2Qに逆転、3Qには最大11点のリードと勝ち確定の流れだったにもかかわらず、FINALらしくないTOVで流れが切れる。そこから10分程度で6-25のランを許して結果、逆転負け。終盤の強さと集中力がリーグ随一のキングスが押し戻されてやられてしまった。
一度ペースを握られてしまったら、広島はこのくらいは当たり前にやってくる。11得点差を溶かされて、逆に11点差で敗戦。
一つのTOVから始まった広島の逆襲・・・・2連覇がかかる試合で高すぎる勉強代。
GAME3では一瞬の気の緩みが命取りになるのは分かったはず。集中力を欠かなければ絶対的にキングスが優勢。まじでここだけ。史上最多のCS9試合で疲れはマックスだと思うけど・・・
最後の最後まで応援するから最後まで頑張ってくれ!!
■広島は河田をスタメン起用
広島はGAME1で効いていた河田チリヂをスタメン起用。対策がどうのっていうよりもキングスのスタメンとかみ合いが悪かった。
スタメンマッチアップ
岸本 ー 中村
小野寺 ー ノコ崎
今村 ー エバンス
ダーラム ー 河田チ
クーリー ー ブラックシアー
こうでした。まぁこんな感じになるよねって思っていたけど。
今村 vs エバンスっていつもならそんなにやられないし、GAME1でもそこまで強調してこなかったけど、GAME2は頭から3つくらい連続でエバンスに攻めさせていた。しかも足の踏ん張りが必要な押し込み系のアタック。桶谷HCはエバンスのマークを小野寺に代えさせて対応。その後、早めに3ビッグを入れてバランスをとっていたので、GAME3はいつものスタメンを続けるのか。それとも広島の3ビッグに合わせてキングスも3ビッグをスタメン起用するのか。
これ難しいね。
レギュラーシーズンであれば2ビッグで行くべきっしょ!って思うけど正真正銘の優勝決定戦でしょ。今村の足首のコンディションが悪い状況で2ビッグやれば、GAME2同様にエバンスがアタックイマムーをやってくる。でも今季積み上げてきたクーリーを中心とした2ビッグスタメンを最終戦で変更するべきか。
見てくれてる方がHCならGAME3のスタメン起用どうしますか?
■計画されたファウルトラブル
クーリーの1Qにファウル2つ。そして3Q交代でコートに入って30秒でリバウンドファウルで3つ目。そして代わりのカークもファウルトラブルとかなり厳しかった。
クーリー13分
カーク 14分
ヒュー 8分
平均26分のクーリーが13分減。クーリーの代わりになるカークもファウルトラブル。普段2分のヒューが6分増とセンター陣がスクランブル状態に。
インサイドはキングスの生命線だから、この状況はキツイ。
というかエバンスを中心にインサイド陣をファウルトラブルにしようって作戦はあったと思う。GAME3はエバンスひとりでキングスから10回ファウルを稼いでいる。1Qからクーリーにアタックしたりオフェンスファウルを誘ったり。いいようにやられてしまった。ヒューの活躍が悪いわけじゃないけどRSにあまり起用してこなかったヒューに10分前後のプレータイムは責任が重すぎる。GAME3はここをコントロールしないとね。
クーリーが25分コートに立てれば大丈夫だよ。広島もそれが怖いからクーリーをコートから追い出す作戦を組んでるわけ。
クーリーは前半ファウル1つまでって意識が強い選手だからな。多分大丈夫でしょ。今回は広島(エバンス)が良かった。
GAME3はそうはいかんぞ。
■守備司令官エバンス
見直したらエバンスの守備IQの高さに震えました。
GAME1で3本成功していた(得点orファウル)ローのインサイドか岸本の3ポイントを迫るセットオフェンス(便宜上琉球フレックスっていっとく)がGAME2は完封された。
1Qのタイムアウト明け1本目のポジション。今村の1本目3ポイントが決まったポゼッションね。
キングスは琉球フレックスで攻めたけど、配置と動き出しを確認したエバンスが味方に指示を出して完ぺきに防がれた。やりたいことを完ぺきに止められた後にADの押し込みからの展開で今村が3ポイント成功したけど、実質、GAME1で刺さっていたオフェンスが使えなくなったことを示した広島のディフェンスだったと思う。
実際多分このあと琉球フレックスは一回も使ってないんじゃないかな?調べたいけど見逃しあったらスマチ。
その他にもエバンスは、ヘルプディフェンスの指示を送って守備陣形を調整したり、キングスのセンター陣のパスをもらう動きを予め防いだり、人を動かしながら足りない所は自分で埋めに行くっていう完ぺきな指揮を執っていた。
キングス時代から判断の良さには定評のあったエバンスだけど広島で完全に開花している。DPOY(最優秀賞守備選手)取ってほしいけどCSは評価対象外だから無理かな。
■最後はキングスの自滅
ファウルトラブル、エバンスのディフェンスに苦戦、広島の反撃に対応出来ず、いつもなら取られなかったジャッジを取られる。
色々上手くいかない事が重なってしまって、フラストレーションがたまってプレーが雑に荒くなってファウルが増えて広島のフリースローで得点差が広がり、焦ってファウルしてフリースローの悪循環に・・・
まぁセルフコントロールが大事って事なんだけどね。
でも得点差をひっくり返すにはギリギリの所を突いて強引にチャンスを広げるってのは大事なことでもあるから、なんとも。ギリギリの所を突いたらファウル取られるリスクも跳ね上がるしな。
ただ審判と戦ってはダメだ。ゲームに向き合うべき。
■運命のGAME3(今季3度目)
BリーグのCSは勢いの方が大事、7割が第2戦で決着がつくからね。
でも1勝1敗で第3戦に入ったら気持ちの勝負よ。マジで。QFのアルバルク東京戦でロースコア1点差の激闘を制し、SFの千葉ジェッツ戦も激しいディフェンスで勝機を手繰り寄せた。
過去最多のCS9試合で疲労はピークだと思うけど、ここまで来たら気持ちの勝負だからな。
フィジカル
スキル
戦術
ハート(気持ち)
これ全部つながってるからね。ファイナルまで来たチーム同士なら、戦術はコーチ陣の仕事、スキル、フィジカルはほぼ互角。
勝ちたいなら絶対に気持ちで負けちゃいけない。
気持ちが大事ってのはこういうことなんだぜ。
番外編■やっぱキングスブースター最高だと思う瞬間
SNS上で広島ドラゴンフライズが侮辱されてガチギレしてる人多すぎて最高だと思います。
ふつう広島ブースターがブチ切れ案件なのに、広島ブースター悲しみ民を目にして、対戦相手のキングスブースターが「事実上のFINAL民」を煽るのはレベル高すぎて最高。
もちろん元キングスのエバンスと船生誠也がいるってもの大きいけど、西地区でしのぎを削ってきた敵だけど仲間をバカにされたら黙っちゃいない感じがマジで最高です。
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